クラシア

COLUMN

【 工務店さん不動産会社さんとともに住宅業界を盛り上げる 】その346

2021.5.9

工務店支援

工務店さんの新たなビジネスモデルを考える ★その120
健康住宅を考える ★その3
「健康」はどのように定義されているのだろうか。
WHO(世界保健機関)は1946年7月に取りまとめた憲章で、「健康とは病気がないとか弱っていないというだけではなく、肉体的、精神的、社会的に完全に満足な状態であること」と定義しています。
しかし、これは感染症が中心だった時代の議論で、疾病構造の変化や高齢化の進展を踏まえると、「肉体的、精神的、社会的に完全に満足な状態」は困難となります。
アメリカの著名な微生物学者、ルネ・デュボスは書籍で健康について、「人間がいちばん望む種類の健康は、必ずしも身体的活力と健康感にあふれた状態ではないし、長寿を与えるものでもない。
各個人が自分のためにたてた目標に到達するのにいちばん適した状態」と定義しています。
こうした議論に従うと、病気の有無だけで健康と不健康を線引きできない点、さらに人間の心身や健康状態が周りの環境から大きく影響を受ける点に留意する必要があると思われます。
ということは、健康なのか、不健康なのかの定義は人によって異なり、病気以外のことも踏まえての様々な観点での評価ということが正しい考え方かと思います。
もちろん、住環境の評価も、家族と幸せに暮らせることも評価の一つになってくると思います。
私たち、住宅産業は「家という箱」を通して、お客様に幅広い観点で健康だと評価頂ける住宅を提供することが使命となってきます。